マルヤー

花火屋の大将 (文春文庫)

花火屋の大将 (文春文庫)

何だか久しぶりに丸谷才一の文庫エッセイを買つた気がします。

相変わらずの軽妙な文体は健在で嬉しひね。

これが対談蒐だつたりすると途端に文章の印象ががらりと変わりますものね。


普段は歌詠みについて特に関心のない私でも大正天皇の歌やオノマトペ(という語もこの本で初めて知つたけれども)の句についての項なども愉しく読ませて頂きましたよ。

割と下世話な落ちにもってゆく話などもあるのだけれども、あまり下品な感じがしないのは作者の人柄によるものでせうかね。