電脳コイル(再)2

 後半から見始めたもので、この番組の感想は情緒面ばかりを書いてきましたが、1,2話を見た印象としては、すんごい情報量の詰まったビジュアルが押し寄せてくる、ってこと。
 手あかの付いた言葉で言えばセンスオブワンダーってやつ。
 現在からは手の届かないほど電脳技術が進んだ世界が舞台なのに、まるっきり現在となんら変わりの無い背景、むしろ古い神社が町のあちこちにあるようなちょっと古くさい感じの町並み*1で、妖怪みたいなイリーガルは出るわ、ゼロイドみたいなキューちゃんは飛んでくるわ、コンピューターおばあちゃんはなんだか変なにょきにょき工場を建造するわの…どえらい世界に迷い込んじゃった酩酊感を次から次に味併せてくれるビジュアルショックはSFアニメの掴みとして超ストライク!
 
 反面、メガネが高度にビジュアル化されたネットの端末で、この番組の不思議な出来事はメガネを付けてる間だけの出来事なんだよ、ということの説明はメガネを外すと霧が見えない一瞬の描写だけで、やっぱり小さい子には分かりにくいんじゃないかと思いました。

 もっともこの番組で一番描きたかったのは、ついつい自分のことだけを考えて他者を傷つけてきた二人の女の子がお互いの事を大事に思う様になる過程なのでそんなことはわからない人には分からなくてもいいんだ、とは言えるか。

*1:ブレードランナーのサイバー立ち食い蕎麦を彷彿とさせる