戦う男 燃えるロマン

<これまでのあらすじ>
初代のガンダムと同じく、私とヤマトのおつきあいはプラモが主だったように思います。
特に100円で買えた(当時)シリーズはちびっこにはうれしいリーズナブルな商品で、同梱の菱形の袋に入ったセメダインで糸を引かせながら主砲とか貼り付けてた覚えがあります。
特にお気に入りだったのが彗星帝国のミサイル艦でしたので、そんなにキャラクターに思い入れはなかろうと思っていたのですが…
 
SPACE BATTLESHIP ヤマト
まあ決してつまらない映画ではなかった。おそらくアニメに全然思い入れの無い人が見れば結構楽しめるんでは無いかと思います。
セットのチープさも決してマイナス面だけでは無く、何でCGで吊り線を描かないのか不思議になるレベルのプラモみたいなCG描写と実写パートの違和感を解消するための演出ととれなくもない。
アニメのファンも、第三艦橋大破シーンの何故か宇宙空間に沈んじゃう描写あたりにはにやりとするはず。
割と緊張感あるシーンなのにあのシーン見て笑い出しちゃって新規ファンには申し訳なかった(笑)
 
ただ、決定的にラストのテンプレ通りの総員退艦命令から、実際に攻撃を仕掛けるまでのメロドラマごっこが長すぎてせっかく盛り上がった空気を台無しにしてるのと、劇中何度も旧作のテーマ曲をかけているのにその後のエンドロールでささきいさおの歌声が聴けないあたりの欲求不満感は…もうこれアニメ版見るしかないだろ、という気分に。
劇場には是非「こんなこともあろうかと」売店に旧作のDVDを置いておいてほしかったよ(笑) 
 
森雪のこれまでにないキャラクター性は面白くはあるんだが、初期のツンぶりもあって、古代との濡れ場がセクハラされてるようにも見えるのがなんとも…
また、上陸シーンで真田さんが「こんな事もあろうかと」脚爆弾どころか手榴弾の一発も用意してないとか、なんでコスモクリーナーの設計図は送って来ないのか問題はうまく説明しつつも、ガミラス人はあんなすごい科学力があるのに何で火星じゃなくてわざわざ人間の住んでる地球をテラフォーミングしだすのか問題は結局お約束だから、レベルなあたりのトホホさ…まあこの辺はいかにも当時ノリでいいという言い方もあろうかとは思います。 
ガミラスのメカニックもアニメとは全然違う、生物ぽいデザインですが…正直その辺に関しては当時の松本零士は偉大な才能だったな、という感じ。いまの松本に金を払いたくない気持ちはなんかわかるけどね(笑)
画面の外で愛とか希望とか欲とか面子とかそういうものについて考えさせられる作品です(笑)
 
しかしヤマトのブリッジにも全然松本メーターも半球レーダーもない(残念)あたりはその辺を考慮してのことか、と思ったらアナライザーは結構アニメのデザインを踏襲してたりして…まあ厨設定なのは仕方ないかな、というかもともとそんなかっちりした作品ではなかったけどもね。アニメなんか子供の見るもの、SFとは認めない(笑)的な。

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あと意外だったのが、俺結構沖田艦長に思い入れがあったんだなぁ…というのは山崎努の艦長にどうも乗り切れないものを感じてしまったところ。