ヤミナベ・ポリスのミイラ男
- 作者: 梶尾真治
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/02/09
- メディア: 文庫
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モニターの前のおともだちはSF的な食べ物と言えば何を思い浮かべるだろうか?
圧力鍋でふっくらほっこら炊いたご飯?
ホンヤクコンニャク?
チューブ入りの宇宙食?
秋山にもホドがある中華料理?
僕は何と言っても立ち食いそばです。ブレードランナーで主人公がすすってた奴(笑)
はじめて読んだ梶尾真治作品がゑゐり庵奇譚(宇宙蕎麦屋SF)だというのもあってその思いは強い。
この連作短編集は落語みたいなお笑いやら、クロノスジョウンターものみたいなおセンチ系とかバラエティに富んだ展開ではじめにこれに出会えたのは幸運だったと思います。
で、このヤミナベ・ポリスのミイラ男なんですが、地元の図書館に単行本は置いてあったんだけど文庫になったら買おうと思ってたらその後十数年も文庫化されなかったという曰く付きの…逸品。
や、実際読んでみたらおもろかったんだけどね。手軽に買えるようになって嬉しいことです。
ソバのはなしになったのは、ちょっとだけゑゐり庵の名前も出てくるから。
舞台が同じズヴゥフルVなる惑星なのです。
で、タイトルのミイラ男というのが脱力系スーパーヒーローで…どれくらい脱力系かというと
師匠のキャプテン・パープルが登場時に自分でテーマソングを流して現れる…この時点で大概アホですが*1
曲名は「キャプテン・パープル音頭」(笑)
多分冬場は冬季テーマソングがリリースされたりするんでしょうね。
まあこの辺はまだ藤井青銅なんかが好んで使う手法ですが、ページめくると楽譜まで付いてたのには魂が抜けそうになりました(笑)実際に歌ってみた人、いるんでしょうか?
超人の死に立ち会った主人公が、身につけた四十八の超人技で悪と戦う!
という言い方をすれば熱血なんだが(笑)
まぁそんな調子で、熱血ヒーローやら熱血悪党を一歩引いた目で面白可笑しく描写してる作品となってます。
朝の子供番組をイチイチつっこみ入れながら見てるてらりんのような大人げない大人にお勧め(笑)
あとあれだ、徳間が全然出さないから光文社さんにはゑゐり庵の方も復刻版出して欲しいな。
実家にはあるんだが。