鉄球さん
…いや…SSの鉄球ってピンボールゲームはつまらなかったな（笑）
- 作者: とよ田みのる
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/06/23
- メディア: コミック
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まぁラブロマのとよ田みのるが描いてるからには、ピンボールよりラブストーリーがメインなんだろうなぁ…とか思ってたら、意外にもメガネ君の告白で幕を開けたものの、だんだんヒロインよりピンボールの存在が大きくなっていく熱血ゲーム漫画だったので驚きました。
しかしゲーム漫画としても珍しいのは、全然ライバルと対決する展開ではなく、ひたすら一人でハイスコアを目指すのが目標なの。*1まあそのスコアってのは一応他人が出したスコアで（ピンボールのハイスコアは電源切ってもそのまま残るぞ！）ヒロインがそのスコアラーに憧れてるので（３年も舞台のゲームセンターに来てないような人なんだが）一応は恋敵っぽくもあるんだけど…この人一コマも登場しないし*2
そしてヒロインは顔も可愛くないし、性格もなあ、割とこういう子嫌いだ、俺、とは思ったものの楽しく読めたのは、ラブロマと同じくひたむきにまっすぐ突き進むっ子の魅力をストレートに描いてるからなんだろうな、という意味ではラブロマのファンにもお勧めいたします。
それだからこそヒロインが全然魅力的に思えない俺にも主人公が華ちゃんに夢中なのだな、というのは伝わってきますし。
熱血ゲーム漫画とはいうものの、実はあまり盤面を跳ね回る鉄球の描写は無く、描いてあるのはフリッパー周りばっかりで台揺らしも絵的なダイナミズムを追求した結果、実用的なボールコントロールテクというより見せ技的な部分の大きい技ばっかりだな、というのは少し歯がゆい点です。
山田さんはいけすかねえ、とは書きましたが、一応つき合う条件を口に出して言うってあたりはある意味親切だとは言えるかも。
一巻で完結しちゃうような作品なのに、ピカピカ光る装丁が豪華！無駄にピンボールっぽさを演出しております。
