Who watchs the watchmen?(誰がウォッチメンを観るのか)

以前ヘルボーイを観たときがらがらだったので、やっぱりアメコミの映画なんて誰も観ないんだなぁ、と思ってたのだが、思った以上に客が入っていてびっくりした。
まあ上映初日だったし、ヒット作ってほどは入ってませんでしたけど。
 
結論から言うと原作が過不足無く映像化されているし、と言うことは面白く観れた、ってことです。
感想漁ると、911後の現代に冷戦時代の枠組みで世界平和を語るのはもはや古い、なんて意見も見あたりますが、"Who watchs the watchmen?"(誰がウォッチメンを見張るのか?)という作中のデモ隊が掲げたスローガンは、ベトナム以降も世界平和を守るため(笑)とかく異国の紛争に口…軍事力を介入させたがる米国のカリカチュアとして今だ有効…といよりむしろ80年代よりもスーパーヒーローのうさんくささ、という点はむしろ強調される結果になっているかと。
 
で、この作品の「コスチュームヒーロー」は基本的に変な格好をしてる普通の人ばっかりで(超人が一人だけいる)…いや、わざわざ全身タイツを着てヴィジランテ活動をやろうってだけあってまともな人は一人もいないのですが、その辺はむしろリアルな人間描写と言えるんじゃないでしょうか。
コメディアンとかロールシャッハが分かりやすくイカレてる分、フクロウ男なんか比較的まともっぽいんですがコスプレしないと機能しない描写とかものすごいコスプレ依存症(笑)
 
ただしセリフによる情報量が多いので長い上映時間と相まって疲れるかもなぁ、感も。前日よく寝てから観ろ!(笑)
 
じゃあ原作の方を勧めるかと言えば高いからなぁ…とにかく面白いのでいい年をして(R-15指定作品)スーパーヒーローとか好きな全ての人にお勧めします…って勧められなくても観てるか、もう。
 
原作に対しての大きな優位性として、要所要所でかかる懐メロが上げられますが、もうベトナムったらワルキューレの騎行っきゃないでしょ…のノリであのビジュアルが来るシーンは吹きました。