ふたりはプリキュア Splash Starを振り返る

 東京MXで夕方に月〜金で放映していたS☆Sの再放送が終了しました。(ちなみに現在はYes!プリキュア5を放送中)
 久しぶりに観てみると面白くってねえ!リアルタイム視聴時はなぎほのの喪失感が強かった事もあってかここまでの名作だった記憶は無かったのですが、本当に面白いよ!
 終盤の太陽の泉編での満薫の復活、再生幹部たちとの激しいバトル。ラストバトルのテレビアニメとしても女児向けアニメとしての枠を踏み外しまくった超動画あたりは印象深かったんですが、序盤から日常パートの細やかな心理描写は見事の一言。
 8話のみのりちゃん回とか10話、11話のフラチョピエピソードなんかいいんですよね。
 日常描写に力を入れるあまりバトルパートが唐突になりがちなのがプリキュアシリーズですが、これも毎回ゴーヤーンのお説教が入って、それに返答する形での決意表明なんかが入るおかげで決して敵キャラが空気にならない。この頃はやはりそんなこと絶対許さない!って言って変身した後ちゃんと許さん、って顔して変身してますしね。
 そして劇盤が熱い!特に番組後半でムープ、フープ登場後のスパイラルリング装着時のスプラッシュ・ターンのテーマ曲の熱いこと熱いこと!
 まあ、久しぶりに見てももふもふキャラが突然プリキュアパソコンに変身してスパイラルリングを射出する訳のわから無さはお笑いにしか見えないのだけれども、必殺技を出すときに感情が高まる描写とあいまってあの曲は実に熱い!

ふたりはプリキュアSplashStar サウンドトラック2 プリキュア・サウンド・スプラッシュ!

ふたりはプリキュアSplashStar サウンドトラック2 プリキュア・サウンド・スプラッシュ!

 で、やはり何度見ても泣かされるのが満、薫、ドロドロン編。無表情だった満薫が段々喜びや寂しさと言った感情を覚え、しかしやはりプリキュアと戦う運命に尚疑問を抱かないあたりの展開の切なさよ!
 そんなどっち付かずの状態の彼女らの妨害で絶命*1しちゃうドロドロンの切なさよ。
 …しかしまあこの辺の陰惨さは陰気な性格ながら結構ひょうきんな中の人の演技で巧妙に隠されているのかもしれない。
 
 しかし、今見直してもアクダイカーンの攻撃で動くことも出来なくなった満薫がフェアリーキャラフェを通じて精霊の力を得、咲と舞を守るために手を取り合って蘇るシーンはプリキュアの誕生そのもので、ラストバトルでのキュアブライト、キュアウインディ姿になる前から彼女たちはプリキュアだったとおれは思うよ。ミラクルライト振ってプリキュア応援してる場合か!(笑)
 
 久しぶりに見返してみて、一番好きなプリキュアのシリーズかも知れぬ、と思いました。その辺のテンションの高すぎるシナリオ展開が女児を遠ざける要因だったのか、俺と同じようになぎほのとのお別れが悲しい気持ちに引きずられすぎた結果人気がいまいちのまま終了したのかは分からないのですが。
 
 あとエンディング、いいねえ。
 前期のお前ら恋人同士かよ!といわんばかりのいちゃラブさもいいんだが、ガンバランスも躍動感溢れるジャンプで始まるイントロとか、復活のだいぶ前から笑顔を振りまいてくれる満薫とか、いいよね!

*1:自然のエレメントから作られた彼らの消滅は、劇中「元の姿に戻った」と表現されるが、満薫はそれを明確に死として意識している