プリキュア10周年ありがとう
<これまでのあらすじ>
ここ2年位毎回の感想ブログはやってないのですが、今年のシリーズは大変面白かったのであとで見返す時用にやっぱブログやってりゃ良かったなあ、とか思う昨今。
まあ今年も関東に住んでたら全話ガイド*1片手に年末の再放送見れば済む話なんだけどね。
さて、ネチャプリですがまず夏のひめといおなの和解でやりきった感がありました。
そして年末のファントム・クイーンミラージュ戦でやりきった感(三馬鹿最終戦はいいとこなかった)があって、そうなるとレッド編のさっぱり誠治に感情移入出来ない感を抱えたまま年越しの休止中にもやもやを育てる羽目になったりしてました。
クリスマスにめぐみとすごくいい雰囲気になって、プレゼントまでもらってるのに一人で幻影帝国再建してんじゃねえよ、っていう。
そして肉弾バトルが激しく、美しく盛り上がれば盛り上がるほど、温度差でなんで?感の強まる謎歌バンクことイノセントプリフィケーション。あーあ、こんな気分のまま最終回を迎えちゃうのかよ、とか思っていたんですが、
<ハピネスチャージプリキュア!>(終)
いい最終回でした。
蓋を開けてみると例によって超絶クオリティで繰り広げられるフォーエバーラブリーとレッドの肉弾戦。
バトル前にレッドの憎しみが愛の裏返しだということに気づいたラブリーだが、その彼の怒りと悲しみの深さをあの超絶バトルが物語る。ていうか単純にバトルものとして見応えのあるクオリティ。なんすか戦闘開始直後のカメラの回り込みは。これCGモデルとかじゃないんですよ!?
この大の大人が悩み事をぶちまけながら戦うノリは懐かしのデザトリアン。自分自身の心の闇こそが我が身もろとも世界に脅威を与える暴力の正体なのだ。
そんなどろどろした感情も包み込んでしまえるようになったラブリー、大きくなりました。
まあめぐみの成長物語としてはもっと細やかにやって欲しかった感も残りますが、この辺は主役が暗い作品ってメインターゲットに好まれないのかな、という感触はありますね。*2
そしてサービス満点の後日談パート。三幹部の日常はともかく薄い本みたいなゆうファンぶりには驚きましたよ。ていうかプリキュアハンター姿って別に幻影帝国由来のものじゃないんだな!ラストバトル加勢してやれよ感も感じつつw
あらすじにも書きましたが、前半の主人公は完全にヒメルダで、割りと欠点やコンプレックスを抱えていてもプリキュアになった途端雲散霧消する主人公も多い*3中で、身内をファントムに奪われたいおなと向き合えるようになるまでの期間の長さと、二話でいきなり見せる対人恐怖症ニンジャっぷりとか*4、逆に内弁慶な時はジコチュー全開だったりのダメっぷりの積み重ねが効いてました。
こういう情けない主人公が少しづつ成長していくような作品は激しいアンケート打ち切りレースにさらされがちな連載漫画などでは現在なかなか出来ないそうで、一年シリーズの醍醐味ですな。もちろん成長することは織り込み済みのキャラ設計だったとは思われますが、キュアプリンセスは応援したくなるプリキュア歴代ナンバー1でした。
とは言っても年末になってもお茶目な部分はそのままなマリン節が残ってるのがまた良いのだ!*5
いおなちゃんは同じく新生キュアフォーチュン編の熱さとか、海棠くんとの山内重保演出おデートとか印象的ですね。
めぐみのベストエピソードは映画版かなあ、やっぱり。ラブリーが再起を決意するシーン、なにもプランはないけどそれでも仲間が側に居てくれるから頑張れる。というシーンはプリキュアなら当たり前のことですが、その気持を絶望の糸にくるまれたつむぎちゃんにそのまま、いや10倍返しで伝えるあたりのビッグな愛は素敵なシーンでした。
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次点で前期のきぐるみショーもいいんですよ、最初のうちはものっそい馬鹿っぽい描かれ方なんですが、サイアークにされてしまったひめからのプレゼントのバッグの「お洒落じゃない攻撃」に「いいえ、あなたはお洒落なバッグよ、だってひめが私のために心を込めて作ってくれたんだもん!」と語りかけるシーンにはおじさん一人で遊園地に遊びに来て泣きそうになっちゃいましたよ、本当に。これ序盤の歌*6まで歌って嬉しがる浮かれっぷりが効いてるんですよ。
テレビ本編では初めての友達が出来て嬉しいヒメルダ、という面ばかりが目立つが、めぐみだってひめと友達になれてすごく嬉しいのだ。ひめが自分のために何かしてくれるなんて嬉しくてたまらないのだ。
オススメです。(今頃勧められても困ると思うが*7)
二人体制の時は濃厚にいちゃついてたなあ(笑)
割りと今年は娘の成長を見守る気分で見てたんですが、Tokyo MXやtvkで再放送が始まったドキドキ!プリキュアを見るとちゃんとりっかちゃんにドキドキしましたので、俺はまだ枯れちゃいねえぜ(どうでも良い)
最初っから完成形のゆうゆうは…ちょっと合流時盛りすぎたきらいもあるがまあ面白いからそれもまた良し!正直ゆうゆうには甘えてみたい(笑)
それにしても最後の最後で種が栄え、滅びるというちょっと一介の中学生が受け止めるには(たとえそれがゆうゆうでも)スケールのでかすぎる無常感に共感するというおお仕事をこなしたブルー様の地味だがエキサイティングな見せ場、良かったぜ!
*1:ハピネスチャージプリキュア!コンプリートブックは今年もオールスター映画時期に発売、らしい http://ch.nicovideo.jp/animedia/blomaga/ar706615
*2:プリティーリズム・レインボーライブなんか、前半の実質的な主人公だった悩み多きエーデルローズ組がしかしあくまでライバルチームとして扱われ続けたのは記憶に新しい
*3:それが悪いとは思わない。プリキュアの力の源は友情で、信頼は勇気を生み出す扉なのだから
*4:見返してみたら4話だった
*5:そんなこと…あるけど!
*6:例の調子外した鼻歌