今度矢吹君が旅に出たら二度と戻って来ない…そんな気がする

<これまでのあらすじ>
原作を読んだ印象ではカーロス戦以降って蛇足じゃないかという印象が強かった。
力石の死を乗り越えての連載継続には作者も苦労があったようです。
 
あしたのジョー2>
今週でGyaoあしたのジョー2の配信はおしまい。水曜まで45〜47話のホセ戦配信してます。
やっぱり金竜飛戦ってどうにも好きになれなくて、どうでもいいアニメオリジナルのボクサーが数発でマットに沈む15、16話とか金竜飛戦の19〜25話あたりのたるい展開はなんかなー、って思いますがその後の世界チャンピオンホセ・メンドーサに関して掘り下げた描写が多くなる以降の展開はアニメならではの部分で、原作版はその辺の描写があっさりしてるので(アニメ版もあくまで原作の描写をふまえた上で膨らませてるかんじですが)イマイチ最後の試合に感情移入出来なかったんですが、彼の大物ぶりを描くことでジョーの目指す「あした」としてのホセが明確に視聴者にも実感できるいい演出だったと思います。
砂浜でまっすぐに歩けないジョーの足跡を見た葉子が彼の体が壊れていることを確信するシーンは無くなっていてそこはあれっ?と思いました。
  
原作ではラストシーンでのジョーの生死はどうとでも取れるように描かれていますが、アニメ版は明確に死んでいるものとして描かれている気がするな。
試合中に流れる走馬燈描写とか原作には無かった「今度矢吹君が旅に出たら二度と戻って来ない…そんな気がする」なんてセリフとか。総立ちになる観客とか。
まあ生きててもこの作品的にはカーロスと同じ廃人として余生を過ごすしか無い訳でそんなジョーが見たいか、っちゃ見たかないですよ。後期OPのスクラップの車で遊んでるジョーってその描写なのかもしれませんが。
 
アニメ版のホセ戦は面白かったのでカーロス以降は蛇足、というのは取り下げますが、壊れている体を承知しながらリングに上がるジョーの姿は何とも梶原一騎ノリだよなぁ、と思った事であります。良くも悪くも。